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安全配慮義務は、「労働者の生命や健康が業務上の危険から守られるように配慮すること」を経営者に定めた義務です。経営者がこの義務を怠ったことが理由で労働者に損害が発生した時は、民法415条の債務不履行となり労働者の損害を賠償しなければなりません。
安全配慮義務を怠ることによって経営者が負う責任の一つは、民事上の損害賠償責任なのです。誤解されがちなのが、労働者が損害を被った場合でも、その治療費や休業損害が労災で補填されれば、経営者がそれ以上の責任を負うことはないという考えです。
しかし、労災と民事賠償とでは択一的なものではないのです。また、労災の認定は非常に厳しく、時間もかかります。労災が損害の100%を補填(ほてん)してくれるという保証もありません。そのため、労災認定と並行し、損害賠償請求がなされていることもあるのです。
このように、経営者には雇用している労働者が、安全で健康的に業務を遂行できる環境を用意する義務があります。安全配慮義務を怠ると、民事・行政上の責任が発生し、会社全体のイメージの低下に繋がってしまいます。
特に、今後労働環境に関する問題が増え続けると、労働者の精神衛生面に対する配慮も重要となってきますので、経営者としては今以上に労働者の健康管理には注意しなければなりません。
しかし、安全配慮義務は会社に浸透するように努力すれば、業務を効率化し、積極的な経営の実現にも資することができるのです。
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